初めてのモータースポーツ撮影!初心者向け機材・設定編
こんにちは。
一眼レフを購入して撮ってみたいものの一つにレース撮影がある人も結構多いと思います。
でも設定やどんな機材があればいいかわからない・・・という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
今回は同じ初心者の自分が、初心者の初心者による初心者のためのモータースポーツ撮影という形で紹介していきます。(偉そう)
機材について
カメラ編
まず当然ながらカメラは必要です。
ただ、スマホやコンパクトデジカメ(コンデジ)で本格的な撮影は焦点距離やオートフォーカスの速さの問題で厳しいです。
最低でも一眼レフかミラーレス一眼は必要。
よくミラーレスは動体撮影に向かない、って話もありますが周りを見てるとソニーのα7シリーズは使っている人もちらほらいますね。
連写性能
ただAFポイント、連写コマ数は多いほどベストショットを逃しにくくなります。
自分もそうなんですが、最初のうちは一台のレーシングマシンが通るたびに連写してそのうち見れる写真になるのは一枚か二枚です。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるの精神で連写が多ければ鉄砲を多く撃てますので。(笑)
そういう意味ではエントリーモデルでは少々厳しくなってきますので中級以上のカメラが必要になります。
私は現在キヤノンのEOS 90Dを使用しています。
周りを見渡す中でおそらく一番多いであろうカメラはキヤノンのEOS 7D MarkⅡ。
発売から6年が経ちますが、動体撮影に関しては未だに1級品の性能を持っています。
価格もかなり安くなってきてレースの撮影をしたい人にオススメのカメラです。( 新品在庫が少なくなってきてる点は要注意。)
センサーサイズについて
画質面では言うことなくフルサイズですが、モータースポーツ撮影で問題になってくるのが焦点距離。
仮に同じ400mmのレンズでもAPS-Cなら600mm(キヤノンは640mm)とこの差は大きいです。
もちろんトリミングやカメラの機種によっては内臓されているAPS-Cクロップで対応も出来ますが。
ただどちらも画素数の低下を招くことになります。
レンズのサイズ(=価格)を含めるとトータルのパッケージはAPS-Cに軍配が上がるかなと思います。
レンズ編
レンズですが、サーキットでは撮影ポイントからコースまではフェンスなどがあり距離が遠いので望遠レンズが必須です。
最低でもフルサイズ換算で400mm以上の望遠レンズは必要になります。(サーキットによる)
私がよく行く富士スピードウェイはランオフエリアが広いのもあってフルサイズ換算で600mm以上は欲しいところ。
キヤノンの100万円以上する(!)望遠単焦点レンズを除けばシグマやタムロンの100-400や150-600を使っている人も多いですね。
そういう自分もシグマの100-400mmを使用しています。
※2020年はキヤノンのEF100-400mmに変更しました。
NDフィルター編
後述のスローシャッターで撮影をする際に必要になってくるもの。
特に晴れの日でスローシャッターで撮影しようとするとF値が20以上と大きすぎて描写が甘くなってきます。
そこでNDフィルターを装着します。
ND2→ND4→ND8→ND16・・・とありますが、とりあえずND8があれば大体いけます。
ベストはND2、ND4、ND8の3枚だと思いますがいかんせん値段が・・・
ND8を使って中途半端な所は割り切っています。
一脚
使用するレンズ次第で必要になるもの。
100-400クラスのレンズでは手持ちで問題ないですが、それ以上になると必要になってきます。
私もシグマの100-400時代は手持ちでしたが(三脚座がなかったのもある)、キヤノンの100-400を導入してから一脚を使用しています。
一脚の最大のメリットは不要なブレを抑えられること。
特にスローシャッターになるほど顕著に現れてきます。
個人的には手持ちで1/50秒以下のスローシャッターってまず成功しませんが、一脚使用だと1/20秒までは結構いけます。
また1/60~1/120秒くらいまでも成功率が大きく上がる感じです。
設定について
親指AF
基本的にシャッター半押しでマシンが来るのを待つのはつらいので親指AFにした方が楽です。
親指AFついてはstudio9さんのブログで詳しく紹介されていますのでそちらをご参照ください。
AF設定
これはキヤノンならAIサーボ、ニコンなどならAF-Cモード一択です。
ワンショットAFなどではマシンに追従してくれません。
モード設定
これはシャッタースピード優先モードにします。
キヤノンならTv、ニコンなどならSですね。
マニュアルモードにする人もいますが初心者には少々きついです。
DRIVE設定
連写が必須なので高速連続撮影モードにします。
これでシャッターボタンを押している間連写が出来ます。
AFエリア
これは正直正解がよくわからないです。
カメラのAFエリア全て選択だと確率は高くなるんですが、ごくまれに縁石とかにピントが合う場合があります。
あとは車のフロント部分に合わせたいのに合わなかったり。
これはフロントに合わせたかったのにRedBullのロゴとKeePerのロゴあたりにピントが来ちゃってます。
基本的には真横以外であれば車の向きに応じてゾーンを指定してあげるのがいい気がします。
この写真でいえば右側のゾーン指定ですね。
サーキットでは当然ながら一方通行なので撮影位置を変えない限りはゾーンの変更も必要ありませんし。
基本的には箱車(GTカー)などはフロント部分、フォーミュラカーはヘルメットにピントを合わせますので慣れてきたら1点AFなどで絞るといいかも。
レンズ設定
流し撮りする際で手振れ補正が付いている場合はOFFにします。
もしモードの設定で流し撮りモードがあればそちらに設定します。
・・・が流し撮りモードより手振れ補正OFFの方がよかったりする場合もあるのでここは色々試してみてください。
傾き
これは同じ写真の傾きだけ変えたもの。(大きさが違うのは勘弁)
傾きを変えることにより迫力が出ます。
やりすぎると違和感のある写真になりますが・・・
とくにこれが正解!って角度はないので自分の好きな角度を試してみるといいと思います。
シャッタースピード設定
一番肝であるシャッタースピードです。
基本的にシャッタースピードが遅いほど車の動きが速く見え、速いほど車は止まって見えます。
レースの速度によっても異なりますが1/160~1/250だとそこそこ背景が流れつつ成功率も高めになります。
これは1/160。これでもそれなりに流れます。
より迫力を出したい場合はもっとシャッタースピードを遅くしていきます。
これは1/80。
上の写真よりも背景が流れているのがわかるでしょうか?
ただここまで下げると成功率も低くなってきます。
ちなみにコーナーリング中のマシンはピントの合う範囲が狭くなります。
上の写真は1/60秒ですが、フロントマスクはピントが合ってますがリアに行くにつれてぶれているのがわかるかと思います。
これは成功ブレというものですが、コーナーリング中のマシンをアウト側、さらにシャッタースピードが遅いほど顕著に現れます。
これはこれでカッコいいから全然問題ないですがね。
ただとあるレースクイーンさんから聞いた話ですが、ドライバーやレースクイーンの方が掲載するには使いづらい写真だと。
理由はスポンサーロゴがわかりづらくなるため。
もし何らかの理由でロゴをはっきりしたい場合はシャッタースピードを速くする必要があります。
まとめ
初心者が初心者向けてのレース撮影設定を紹介しました。
この記事を参考にしてモータースポーツ撮影に臨んで頂けると助かります。
撮影時や観戦時の持ち物はこちらから。