Canon EOS 90D 3か月使用レビュー!特徴、メリット、デメリットまとめ
こんにちは。
以前に購入したキヤノンの一眼レフ、EOS 90Dですが購入して3か月が経ちましたので使っていて良かったところ悪かった所をまとめていきます。
他機種との比較についても述べていきます。
Canon EOS 90Dの特徴
EOS 90Dはキヤノンのミドルクラスに位置する一眼レフになります。
- APS-Cサイズではトップクラスの3250万画素のセンサー
- オールクロス45点AFセンサー
- 最新エンジンDIGIC8搭載
- 秒間最大10コマの連写
- 視野率100%のペンタプリズムファインダー
- ライブビュー撮影時の瞳AF
- クロップなしでの4K動画撮影
- Bluetooth、Wi-Fi搭載
- 防塵防滴構造
の特徴があります。
先代の80Dと比べ大幅な性能アップを果たしました。
80Dは下位モデルの9000D、X9i(当時)と性能の差がほぼなかったのですが今回の進化で区別化が図られました。(2020年4月に登場予定のKiss X10iとも差別化されています)
現状ではボディ単体とEF-S 18-135mm IS USMとのレンズセットが販売されています。
90Dのメリット
高画素による解像度アップ、トリミング耐性アップ
登場当初はそんな高画素いらないよ!って思ってましたが画素数が上がってやはり解像度が上がりました。
何より画素数が上がった分、トリミング耐性が上がったのがメリット。
上2枚はどちらも同じ写真で下はがっつりトリミングしたもの。
これだけトリミングしても1600万画素ほどあります。
どうしても被写体との距離が遠くなりがちな場面では大きなメリットです。
80Dと比べてAFが良くなった
レーシングカーや新幹線などの被写体を撮っていて明らかにAFの速度、精度が良くなった気がします。
実際先日のスーパーフォーミュラでも、連写数が上がったのもありますがボツ写真が減り、ピントが甘いというのも少なくなったように思えます。
連写数が上がった
そもそも90Dに乗り換えた最大の理由。
自分みたいなへっぽこカメラマンがレーシングカーを撮るような場合は連写数が多いほうが確率が上がるので(笑)
動体撮影にはコマ数が多いに越したことはないです。
そこそこ使えるライブビュー撮影時の瞳AF
90Dから搭載されたライブビュー時の瞳AF。
精度もよく(写真やテレビでも瞳を判別できる)、意外と使えます。
ただ気になる点もあるのでそれは後述。
マルチコントローラーはやっぱり便利
90Dから搭載されたマルチコントローラー(写真の赤丸)。
上位機種には搭載されていたものですが、めっちゃ便利。
自分は親指AFで基本撮影するんですが、ファインダーを見ながら測距点を変えるのに無理がなくて楽すぎます。
めちゃくちゃ持つ電池
カタログ上80Dから比べると3倍となる、約1800枚の撮影が可能になっています。
これがとにかく電池持ちがいい!
連写を多用すると充電の持ちがいいので参考までにですが、スーパーフォーミュラの撮影で4時間ぶっ通しの6000枚撮影で充電がまだ半分も残っていました。
これは驚異的。
参考までに2019年8月のスーパーGT撮影ではほぼ同じ枚数を80Dで撮影しましたが2/3ぐらいのところで電池を変えています。
(撮影時間が長いのでそこは考慮しても)圧倒的な電池持ち。
普通の日帰りの撮影なんかでは予備バッテリーいらなくね?といった感じです。
クロップなしでの4K動画撮影
ミラーレスのEOS Rや下位のKiss X10は4K動画を撮影する際に中央部分がクロップされての撮影でした。
90Dではクロップなしでの撮影が可能なので特に広角レンズ使用時などで大きなメリットを発揮できます。
・・・まあ自分はほとんど動画撮らないんですけど。
C-RAW選択が可能
基本的に写真は後で編集するのでRAWで撮るんですが、90Dからデータが軽いC-RAWが選択可能になりました。(Kiss Mから搭載されているもの)
C-RAWを選択することにより通常のRAWと比べると画質は維持したままデータ量を約6割にできます。
自分はあまり画質重視ではないレーシングカー撮影をC-RAWにして他はRAWにしています。
ただ、RAWもC-RAWも画質が違うようには見えないんですけどね。
UHS-Ⅱカードに対応
連写数の向上、4K動画の撮影可能により、高速書き込み可能なUHS-ⅡのSDカードに対応になりました。
とは言っても写真の撮影ではUHS-Ⅱが必要なほどストレスは感じず、UHS-Ⅰでも十分な気はします。
RAWで20~25枚以上連写するとバッファがいっぱいになるイメージなのでそれ以上はUHS-Ⅱがいいかも。
もちろんUHS-Ⅱが上位互換ですので余裕があればUHS-Ⅱがいいと思います。(ただしUHS-Ⅱくっそ高い)
Bluetooth搭載で便利になった
そもそも最近のキヤノン機はBluetooth搭載は当たり前だったんですが先代80DはWi-Fi接続のみでした。
Wi-Fiのみだと別のWi-Fiに繋がっている時いちいち接続を手動で切らないといけなかったんですが、Bluetooth搭載でその煩わしさがなくなりました。
また80Dの時よりも接続が安定するようになりました。
80Dの時はわりかし不安定で接続中に切れるというのも結構あったので。
90Dのデメリット
高画素によるデータ量増
高画素になったのはメリットでもありますし、デメリットでもあります。
やっぱり1枚あたりのデータ量が増えたことはデメリット。
RAW1枚あたりで比べると5MBほど増えています。
たかが5MB。されど5MBです。
RAW+JPEGとかだと結構な勢いでSDカードがいっぱいになっていきます。
C-RAWが選択可能になってトータルではデータ量が軽量化されてるかもしれませんが。
全身ショットだと反応しない瞳AF
ライブビュー時の瞳AFですが全身ショットのような瞳が小さく映る場合反応しないことがあります。
概ねニーショット~ウエストショットで作動するイメージ。
ただこれに関してはライブビューを多く使っているわけでないので引き続き確認してみようと思います。
高感度時のノイズはあまり改善していない
80DのISO感度16000から90Dは25600に進化しました。
ただ使える上限が増えただけであまりノイズ耐性は進化していない感じです。
やはりAPS-Cサイズ+高画素ということで限界があるように思えます。
使えるのはISO3200ぐらいまでで、ISO6400ぐらいからノイズがかなり目立ちます。
ただここを気にするならフルサイズを買えって話になるんですが。
シングルスロット
自分はあまり重視していない点なんですけど。
7D MarkⅡと統合という話もある本機ですが、デュアルスロットの7D MarkⅡに対して90Dはシングルスロットのままです。
本当に統合であればデュアルスロットを採用しても良かったのでは・・・と思います。
他機種との比較
以前の記事でも述べていますが、この記事を見てこれから90Dを購入される方はステップアップの方が多いかと思いますので対象になりやすい機種と比較していきます。
EOS 6D MarkⅡ
フルサイズのエントリーモデルである6D MarkⅡ。
実はボディの値段だけで見るとあまり金額は変わらなかったり。
フルサイズセンサー、2400万画素と性能も十分。
動体重視の90D、フルサイズならではの描写の6D MarkⅡとキャラクターが完全に分かれているので自分の撮りたい被写体によって決める形になるかと思います。
ただ6D MarkⅡは4K動画を撮ることが出来ないので写真も動画も!って方は90Dの方がいいかと。
EOS RP
こちらはキヤノンフルサイズミラーレスのエントリーモデル。
フルサイズでありながら500gを切る重量が特徴です。
6D MarkⅡと同じようにボディ単体での金額は90Dと大差ありません。
ただRPは動きものに強いとは言えず、ここでも撮りたい被写体によってどちらがいいか分かれます。
Kiss X10i
2020年4月発売予定のKiss X10i。(追記・・・6月25日に発売になりました。)
先代モデルより連写数アップ・4K動画撮影可能と性能が引き上げられ、実質80Dよりも高性能になっています。
また重量も90Dより200gほど軽く軽量化と性能を両立しています。
性能的には重量面以外で90Dが勝っていますので性能を取るか、値段・重量を取るかといったところでしょうか。
またKiss X10iでは90Dで選べないダブルズームキットが選べるのでこれからカメラを購入する方に敷居が低いのはX10iだと思います。
7D MarkⅡ
90Dとの統合と言われている7D MarkⅡですが動体撮影に関しては未だに1級品。
90Dより多い51点AFやダブルスロットなどキヤノン一桁機にふさわしいスペックを持っています。
難点は新品入手が難しくなること。
キヤノンのホームページでも在庫僅少となっています。
また登場が2014年と古いため動体撮影以外のスペックは古さが目立ってきています。(Wi-Fi非搭載など)
動体撮影に割り切って考えれば格安で手に入る今がチャンスになります。
まとめ
全ての性能が高水準の本格的な一眼レフ
高画素、高速連写、動画性能などすべてにおいて性能が引き上げられ、オールマイティなカメラへと進化しています。
APS-Cサイズの一眼レフとしての集大成といっても過言ではないカメラ。
特に自分のように動体撮影がメイン、だけど風景もポートレートも撮りたいって方にオススメです。